2024年6月10日月曜日

画層状態管理をLISPで

 画層設定を保存し、別の図面で読み込む方法

LAYER[画層設定]コマンドでは画層の新規作成、設定の変更、削除を行える。

複数の画層のフリーズやロックや色の設定をまとめて保存、復元する画層状態管理という機能がある。


図面に保存した画層状態を拡張子.lasのテキストファイルに出力し他の図面に読み込むことで、画層の設定を他の図面に適用できる。

現在の画層状態を保存 

(layerstate-save  name flag [viewport])
現在の画層状態を name という名前で保存する。
フラグ flag はどのプロパティを保存するかビット和で指定する。
オプションのビューポート viewport の図形名を指定すると、指定したビューポートの画層設定を保存する。

フラグの意味

1 表示/非表示 設定
2 フリーズ 設定
4 ロック 設定
8 印刷 設定
16 ビューポート フリーズ初期設定
32 線色
64 線種
128 線幅 

(layerstate-save "test" 255) は画層のすべての設定を test という名前で保存する。

現在の画層状態を復元 

(layerstate-restore  name [viewport flag])
画層状態 name を図面に復元する。
オプションのビューポート viewport の図形名を指定すると、指定したビューポートの画層優先設定をして復元する。
復元フラグ flag は画層状態に含まれていない画層をどう処理するかを指定する。

復元フラグの意味

1 含まれていない画層は非表示にする
2 含まれていない画層はフリーズにする
4 ビューポートの優先設定にする

(layerstate-restore "test") で画層状態 test を図面に復元する

現在の画層状態を書き出し 

(layerstate-export name file)
画層状態 name をテキストファイル file に書き出す。
書き出されたファイルは、他の図面の画層設定に流用できる。
(layerstate-export "test" "c:/temp/test.las") で c:\temp\test.las ファイルを作成する。

現在の画層状態を読み込み 

(layerstate-import file)
画層状態テキストファイル file を図面に読み込む。
画層状態名は file の2番目のデータに含まれる。
(layerstate-import "c:/temp/test.las") で c:\temp\test.las ファイルを読み込む。
設定が図面に取り込まれるだけで、その復元には (layerstate-restore) の呼び出しが必要。


0 件のコメント:

コメントを投稿

ARESのトリニティ(三位一体)

 ARESのトリニティ戦略、どこがトリニティなんでしょう。 まずはデスクトップCADが、WindowsにもMacにもLinux版もあるというトリニティ。 デスクトップCADと、モバイルCAD(ARES Touch)と、ブラウザとサーバーCAD(ARES Kudo)のトリニティ。 ...